インフルエンザにかかっても予防接種は必要？

こんにちは。すずき小児科クリニック院長の鈴木です。

今季、当院でも多く寄せられる質問で、
「予防接種を予約していたけどインフルエンザにかかってしまった。予防接種は打った方がいい？」
「2回目の接種はした方がいいの？」
今回のお話は、こういった質問にお答えしていく回です。

インフルエンザウィルスは複数の型があります

インフルエンザウィルスは、A型でも複数種類あり、他にB型もあります。
現在流行っているのはA型が多いですが、例年少し遅れてB型が流行る傾向があります。
今年度については流行に入る時期が例年よりもやや早く、冬本番前の現在でもかかってしまうお子さまが増えています。

多く寄せられている質問　～インフルエンザ罹患と予防接種の実施について～

インフルエンザ予防接種は、罹患予防を高めることに加えてとても大切な効果は『重症化を防ぐこと』にあります。重症化した場合、脳症や肺炎、その他重い合併症を起こすことが懸念されるからです。

Q１．予防接種をする前にかかってしまったが、予防接種は打った方がいい？　それともかかったらもう打たなくていいの？　
→　ウィルスの型が複数ありますので、一度かかった後でも予防接種は有効です。接種を奨めます。

Q2.　今季1回接種した後にインフルエンザにかかりました。2回目は接種した方がいいの？
→　接種を推奨します。前述の通りウィルスの型は複数あるためと、2回目の接種を行うことによってワクチンの抗体価をより増加させて重症化のリスクに備えることが目的です。

Q3．かかった後は、いつから予防接種できますか？　
→　療養期間(出席停止期間)過ぎて、1週間後からOKです。

市内でも多くの学校で学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖が発生しています。
小さいお子さんの状態はもちろん、大きいお子さん（高学年・中学生）でもとても辛そうな状況で受診される患者さんが多く見られます。

予防行動は非常に重要です。
正しい情報を得て、対応するようにお願いします。
予防接種により罹患予防・症状の重症化を防ぎ、マスク・手指消毒・手洗いで感染対策をより一層強固なものにしましょう。
これらはご家族みなさんでの実施が重要です。