• 2月 27, 2026

麻疹の発生が気になります

最近、麻疹(はしか)についてのニュースを見かけることがしばしば。

麻疹ウイルスが原因で発症する『はしか』ですが、なぜ1人感染者が出ただけでこんなにもニュースになるの??

理由としては、、、

・感染力がとても強いこと

・合併症である脳炎のリスクが高いこと

・感染してから数年~数十年遅れて脳炎を発症するケースがあること

・一過性に免疫力がゼロになること(一過性免疫健忘)

これらの合併症は、小児科医としては本当に危惧すべきことでして。。。
そのため、発症者の行動経路など細かに調べ報告されているのです。

<麻疹ってなに?>
麻疹ウイルスの感染により発症します。
10~12日間の潜伏期間を経た後に、発熱・咳・鼻汁などの症状により発症します。とても感染力が強く、肺炎、中耳炎、脳炎などの合併症を起こします。

<感染経路は?>
空気感染・飛沫感染・接触感染でヒトからヒトへ感染。
感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症すると言われています。

<どこで発生してる?>
平成27年3月27日、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局により、日本が麻疹の排除状態にあることが認定されました。
しかし排除認定後も、近年インバウンドの増加など流行地域からの旅行者・帰国者を発端とした発生が報告されており、毎年ニュースになります。
麻しん発症患者から周囲への感染可能期間は、発症日の1日前から解熱後3日間を経過するまでの期間で、発症前から感染力があります。

<症状>
感染すると約10日後に発熱・咳・鼻水といった感冒症状が現れ、その後39℃以上の高熱と発疹が出現します。

<合併症>
特に懸念すべきことが、合併症です。
肺炎や中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人程度の割合で脳炎が発症します。
死亡割合は先進国であっても1,000人に1人と言われています。脳炎は急性期だけではなく、感染・回復した後、数年から数十年後に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を発症することもあります。

また、麻疹ワクチン未接種の状態で麻疹ウイルスに感染すると、それまでに獲得した免疫記憶(獲得免疫)が失われてしまい、他の様々な感染症にかかりやすくなると言われております。
いずれもワクチン接種で予防が可能です。(予防接種の項参照)

<治療方法>
基本的には、発熱に対する解熱剤など症状に応じた治療を行います。


<予防と対策>
感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。
麻しん含有ワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン:MRワクチン)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。
2回接種することで抗体がしっかり産出され、免疫獲得が期待できます。

接種時期に該当するお子さん方は、忘れず接種していただくことを推奨します。
1歳時と年長さん(就学前)の年に公費で接種することができます。1歳になったらすぐにワクチンを接種するようにしましょう。

MR(麻しん風しん混合)ワクチン- Know VPD! をご参照くださいね!
https://www.know-vpd.jp/children/va_mr.htm

気になる症状などがありましたら、医療機関に必ず事前に連絡をしてから受診について相談をしてください。



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