• 8月 24, 2026

インフルエンザ予防接種、注射型とフルミストの違いは?

今夏、インフルエンザの発生が全国的に増えている様子です。

当院においても罹患したお子さんの受診が見られ、流行時期が冬の感染症という概念がやや変わりつつあるのを感じます。

さて、今年度のインフルエンザ予防接種は、従来の注射型の不活化ワクチンと、経鼻生ワクチンのフルミストの投与を行います。

今回のブログでは、それぞれのワクチンの違いと、『1番何が大切なのか?』ということについてお話しします。

  不活化型ワクチン
    (注射)
   フルミスト
(経鼻弱毒生ワクチン)
ワクチンはどんなふうに作用するの?注射することにより、血中で抗体が産出され免疫ができる。①鼻腔からの投与で、鼻粘膜や上気道(のど)で抗体が作られ免疫が誘発される。
②血中に入り、血中でも免疫が作られる。
ワクチンにどんな効果が期待できる?インフルエンザにかかってしまった場合でも、体内に作られた免疫によって重症化を防ぐ。①ウィルスの主な侵入口である鼻やのどで作られた免疫が反応し、まずは体内にウィルスをできるだけ入れないよう防ぐ。
②体内にウィルスが入った場合も、体内での免疫によって重症化を防ぐ。
効果持続期間は?概ね4~5ヶ月とされている約1年と言われている
投与方法注射による投与鼻腔へのミスト状ワクチンを噴霧(左右各0.1mlずつ・計0.2ml)
対象年齢当院では1歳~15歳と、そのご家族様(父母兄姉)
13歳未満は2回・間隔は3週ほどあけて
13歳以上は1回投与
2歳~18歳で、1回の投与
接種時の痛みは?針を刺入する際の痛みあり特になし
主な副反応は?倦怠感、刺入部の痛みや腫れや発赤、発熱や頭痛鼻づまりや鼻水、倦怠感、発熱や頭痛、咳
投与を控える人は?重い鶏卵アレルギーのある方、注射によって特に腫れやすかったり痒くなりやすい方、その他体調で気になる方は医師に要相談1年以内に喘息発作のあった方、鼻水鼻づまりなど鼻炎症状のある方、鶏卵やゼラチンにアレルギーのある方、周囲に免疫不全の方や授乳婦がいる環境の方、アスピリン服用中の方、けいれんの既往歴がある方は医師に相談

フルミストワクチンは、アメリカでは2003年から、ヨーロッパでは2011年から投与開始されており、日本では2024年に認可されて投与が始まりました。

痛みがほぼないこと、効果の持続が期待できることや、①まずは侵入を予防して、②かつ重症化を防ぐというような幅広い『予防』という観点から、今後もニーズは拡大されていくと思われます。ただし表にある通り、投与を控えた方がいいケースもあるので、迷われましたらご相談くださいね。

一方で、「お鼻はどうしても触られるのもイヤ!」というお子さんもいらっしゃるので、注射でのワクチンの方が確実と考える場合もあるかと思います。

従来の不活化型もフルミストも、どちらもインフルエンザワクチンとしてしっかり有効性があり、効果を期待できるワクチンであると考えます。

インフルエンザワクチンは、接種後、抗体が作られて免疫が成立するまでに2週間ほどはかかるとされています。

今日打ったから明日から効果アリ!とはならないので、余裕を持って接種日程をご検討くださいね。

予防接種は、接種しただけで絶対かからないという効果は確約できないものです。

1番大切なことは、各自の『予防行動』ですね。

①人混みに行く際にはマスクをしっかり着用して『もらわないように』

②体調が悪い人はマスクをしっかりして『うつさないように』

③マスクの活用が難しいお子さんがいる場合は、周りのご家族全員がマスクを着用して家庭内に『持ち込まないように』

④外出後は隅々までしっかり手洗いをして、手指汚れを『拡げないように』

これらの予防行動にプラスしてワクチンを接種することで、より高い予防となります。

でも、ワクチン打ってもかかる可能性を排除しきれないなら意味ない??

いいえ、違います。

重症化を防ぐことも非常に重要なワクチンの効果です。

インフルエンザは様々な合併症を引き起こす可能性があります。それらのリスクへの対応を期待できるのが予防接種です。

大切なのは何より予防行動。感染しないようにあらかじめ予防すること、万が一かかってしまっても可能な限り軽微に済むようにすることが大事です。

2026年度、当院では不活化型ワクチンとフルミストの投与を行います。

詳細は今週中にホームページのお知らせ欄やLINEでの通知を行いますので、皆さまどうぞご確認ください。

感染状況を鑑みて、例年よりも若干早めに接種開始できればと調整しております。

ご不明な点はお気軽にお問合せください。

すずき小児科クリニック(@平塚) 0463-73-5228 ホームページ